2012年12月7日金曜日

パッシブデザイン

こんにちは。ふるふるです。

最近巷ではスマートハウスだとかパッシブデザインというキーワードが頻繁に取り上げられていますね。

先日も大阪で「パッシブデザインとエクステリア」というテーマで講演をさせて頂きましたが、パッシブデザインとは簡単に言えば、建物の工夫で自然の力を生かし室内環境を整えること。
逆に電気やガスなどの設備全般を使って室内環境を整えることをアクティブデザインといいます。

エアコンや暖房機器に頼らず、必要最小限のエネルギーで生活しようという考え方は今後も益々支持されることは間違いありません。

よく考えたら古くから日本の住宅の考え方はこのパッシブデザインそのものだったと言っても良いかもしれません。

例えばリビングの窓先に大きな緑陰樹を植え、夏は木陰をつくり涼しく、冬には落葉して暖かい陽射しを室内に取り込むといった知恵です。

特に真夏における木陰の気持ち良さは誰もが経験済みのはずです。

ちょっと前置きが長くなりましたが、先日そんな緑陰樹の機能性を兼ね備えた新しい発想の日除けに出会いました。

セキスイハイムサプライさんの「エアリーシェード」
京都大学の酒井先生の理論をもとに開発された製品です。


こちらはその模型なのですが、グリーンの部分がその日除けになります。


下から見上げるとこんな感じです。

フラクタル図形であるシェルピンスキー四面体を応用し、小さな面を三次元空間に分布させることで、表面温度を上げずに日差しを遮り、森のような環境を人工的に作り出せるわけです。


多数の葉で構成された樹木構造を立体成型したユニットを組み合わせて再現しています。

ポイントは夏と冬の陽射しの入射角をもとに、固定式でありなが陽射しをコントロール出来ること。



こちらは擬似的に再現してみた夏の陽射しにおける影


そしてこちらは冬の影


 あきらかに影の面積に違いが出るのです。

実際に設置された現場での温度分布をみるとその差は歴然です。






この日除けをカーポートに採用すると夏の車内の温度上昇を抑制することが出来そうです。

もちろん雨はかかりますが、逆に建ぺい率には入らないはずです。

既存のパーゴラやカーポートの部材とコラボさせたら面白いものが出来そうじゃないですか?(^_^)